「皇国史観」という問題

十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策

• 著者＝長谷川亮一
• 発行＝白澤社／発売＝現代書館
• 2008年1月30日 第1版第1刷発行
• 2008年3月25日 第1版第2刷発行
• 2008年5月15日 第1版第3刷発行
• 四六判 上製 365頁
• 3800円＋税（3990円）
• ISBN: 978-4-7684-7923-0
• 帯の推薦文＝子安宣邦
• 版元の紹介ページ

学位論文『十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策――いわゆる「皇国史観」の問題を中心として』（千葉大学大学院社会文化科学研究科、2006年度）を、改稿の上公刊するものです。

新聞・雑誌等での書評・紹介など

• 成田龍一「「皇国史観」という問題　長谷川亮一著」『四国新聞』『沖縄タイムス』2008年3月1日（土）付、『中国新聞』『山陰中央新報』3月2日（日）付、『千葉日報』3月4日（火）付、『信濃毎日新聞』3月9日（日）付、他
• 赤澤史朗「「皇国史観」という問題　［著］長谷川亮一／近代日本の国体論　［著］昆野伸幸――歴史認識の枠組みを再考させる迫力」『朝日新聞』2008年3月2日（日）付
• 「ブックガイド」『出版ニュース』第2135号（2008年3月11日）, p. 23.
• 三浦佑之「二〇〇八年上半期の収穫から」『週刊読書人』第2748号（2008年7月25日付）8面
• 千本秀樹「広義の「皇国史観」・狭義の「皇国史観」」『季刊 運動〈経験〉』（軌跡社／社会評論社＝発売）第26号（2008年8月）, pp. 165-172.
• 梅森直之「昆野伸幸著『近代日本の国体論』，長谷川亮一著『「皇国史観」という問題」『日本思想史学』（日本思想史学会）第40号（2008年9月）, pp. 186-195.
• 井上寛司「書評　長谷川亮一著『「皇国史観」という問題――十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策』」『歴史評論』（校倉書房）第704号（2008年12月）, pp. 103-107.
• 昆野伸幸「書評　長谷川亮一著『「皇国史観」という問題――十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策』」『千葉史学』（千葉歴史学会）第53号（2008年12月）, pp. 118-123.
• 岩根卓史「書評　長谷川亮一著『「皇国史観」という問題」『日本思想史研究会会報』（日本思想史研究会）第26号（2009年3月）, pp. 45-50.
• 佐藤伸雄「読書室　『「皇国史観」という問題』　長谷川亮一著」『歴史地理教育』（歴史教育者協議会）第743号（2009年4月）, pp. 92-93.
• 白川哲夫「日本　近現代　一三　宗教・思想　二」『史学雑誌』（史学会）第118編第5号（2009年5月）「2008年の歴史学界――回顧と展望」, pp. 176-178（866-868）.
• 今井修「書評　長谷川亮一『「皇国史観」という問題――十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策――』」『歴史学研究』（歴史学研究会）第858号（2009年10月）, pp. 42-45.
• 佐久間俊明「書評　長谷川亮一著『「皇国史観」という問題――十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策』」『同時代史研究』（同時代史学会）第2号（2009年12月）, pp. 89-93.

正誤表

多数の誤記を指摘していただきました今井修さんをはじめ、誤記・誤植を指摘していただいた皆様に感謝いたします。

目次

• はじめに
• 第1章　戦後における「皇国史観」をめぐる議論の展開
  • 1.1　今日における「皇国史観」の認識
  • 1.2　敗戦直後における「皇国史観」批判の展開
  • 1.3　1950年代における「皇国史観」についての認識
  • 1.4　1960年検定論争と「皇国史観の復活」キャンペーン
  • 1.5　1980年代の「皇国史観」論
  • 1.6　近年の議論傾向と本書における検討課題
• 第2章　近代国体論の変容
  • 2.1　「天壌無窮の神勅」と近代国体論の成立
  • 2.2　『大日本編年史』と久米事件
  • 2.3　『国体論史』と大正期の国体論
  • 2.4　天皇機関説事件＝国体明徴運動と「教学刷新」
  • 2.5　「皇国」理念の流布
  • 2.6　「八紘一宇」の国策理念化
  • 2.7　小括
• 第3章　「皇国史観」の提唱と流布
  • 3.1　高等試験改革と国史の必須科目化
  • 3.2　『国史概説』の編纂
  • 3.3　『大東亜史概説』の編纂
  • 3.4　文部省による「皇国史観」の提唱
  • 3.5　文部省の「皇国史観」認識
• 第4章　『国史概説』の歴史像
  • 4.1　全体の構成と基本的特徴
  • 4.2　『国史概説』の国体論
  • 4.3　「八紘為宇」の理念
  • 4.4　社会経済史的叙述の意義
• 第5章　『大東亜史概説』の歴史像
  • 5.1　全体の構想
  • 5.2　「大東亜」の範囲
  • 5.3　「大東亜」と日本
  • 5.4　「大東亜史」と「国史」のはざま
  • 5.5　『大東亜史概説』と宮崎市定『アジヤ史概説 正編』
• 第6章　国史編修事業と国史編修院
  • 6.1　国史編修事業の閣議決定
  • 6.2　国史編修準備委員会における議論
  • 6.3　国史編修調査会
  • 6.4　国史編修院と敗戦後の経過
• おわりに――戦後への展望
  • 戦後における文部省の国体論
  • 戦後における国体論の変容
  • 「歴史学の戦争責任」について